株式の相続税評価の算定方法:比準要素数1の会社

相続税の申告において、非上場株式などの取引相場のない株式の評価をしようとする場合には、対象となる会社の規模に応じて、大会社・中会社・小会社という3つの区分のいずれかにあてはめた上で、「原則的評価方式」と呼ばれる方式によって評価することになります。例えば、大会社として区分された場合には、規模や業種が類似した企業の株式を基準として評価を行う「類似業種比準方式」が用いられることになります。
ところが、なかには原則で評価することが適切とはいえない場合も存在します。そのひとつが、国税庁の通達のなかで「比準要素数1の会社」と呼ばれている会社の株式です。さきに掲げた「類似業種比準方式」の評価に用いられる1株あたりの配当金額、利益金額、純資産価額の3つの要素のなかで、いずれか2つの要素の金額が0であって、かつ、直前々期末を基準にしてそれぞれの金額を計算した場合に、いずれか2つ以上の要素の金額が0である会社のことをいいます。
このような場合には、「類似業種比準方式」では適切な評価ができないことは明らかですので、特別に「純資産価額方式」によって評価することとなります。これは、対象となる会社が被相続人の死亡した時期に清算したと仮定した場合に、株主に分配される正味財産の価値をもって、株式の評価としようとするものです。ただし、納税義務者の選択により、この方法以外の例外的な方法を用いることも可能です。

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